気になったデータをグラフや図にして
「へー」ってなるページ

地震のデータ色々

豆知識

 日本における震度観測は、1884年(明治17年)に約600箇所の観測点で始まり、1904年(明治37年)までに、気象官署や民間への委託を合わせて1437の観測所から震度データが収集され、昭和30年代までほぼ同数の観測点が維持されていた。また、昭和30年代に入ってからは地震観測としての震度観測はその役目を終え、1988年(昭和63年)時点では、全国158ヶ所の気象官署で震度観測が行われるのみとなった。

◆◆◆

 昭和63年に震度観測検討委員会の報告を受けて震度の機械観測化計画を進め、1994年(平成6年)に全ての震度観測点への整備を完了。その後の1995年(平成7年)に起きた兵庫県南部地震の影響もあり、急速に震度計の設置数は増えていった。

 1993年(平成5年)にはそれまで約150ヶ所だった震度観測点を約300ヶ所に、1996年(平成8年)には約600ヶ所、2022年現在は約4400ヶ所にまで増えている。

 ちなみに震度計が開発されたのは平成に入ってからのことで、1996年(平成8年)までの100年以上の間、職員の体感で判断されていたそうです。

◆◆◆

 震度の階級は、1898年(明治31年)に震度0~6の7段階に制定されて以降ずっと7段階だったが、1949年に震度7が追加されて8段階になった。その後、阪神・淡路大震災をキッカケに、地震による被害をより分かりやすくするため、1996年10月に震度5を5弱と5強に、震度6を6弱と6強に分けて10段階とした。

日本と周辺の地震

震度1以上を記録した地震(1950年~2022年8月

 

 1950~2022年8月22日の震度1以上の地震を記録したものです。1949年に震度7が設定されて以来、震度7を記録したのは、1995年1月の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)、2004年10月の新潟県中越地震(新潟県中越大震災)、2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、2016年の熊本で2回、そして2018年9月の北海道胆振東部地震(ほっかいどういぶりとうぶじしん)の全部で6回でした。

 ただ記録どおり、1949年から1995年まで1度も震度7の地震が起きず、1995年以降は数年に1度起きている、なんてことはまずないでしょう。昔は精度が低かったんでしょうね。平成が始まった頃は、震度の観測点が2022年現在の20分の1もなかったそうなので、色々と見逃してそうです。

 観測点数は1995年頃から大きく増やし始め、2022年現在と観測点数が同じくらいになったのは2005年頃です。

 ちなみに1990年と2020年の震度1以上の地震の記録はこんな感じ。

1990年に観測できた震度1以上の地震

 

2020年に観測できた震度1以上の地震

 

 小さい地震が見える見える。マグニチュードが大きくても白っぽい円(深い場所で起きた地震)なら大したことないです。

1950年から2022年8月に観測された震度1以上の地震

 

こっちは1950年から2022年8月に観測された震度1以上の地震です。海の上は観測が難しいのか、深い場所で起きた大きめの地震ばかり記録されています。

1950年から2022年8月に観測された震度1以上の地震

 

シンボルの大きさを合わせるとこんな感じです。プレートの境界面はこうなってるのかなってのが何となく見えてくる気がします。

1950年~2022年8月に観測した震度1以上の地震
1950年~2022年8月2012年~2021年
最大震度回数最大震度回数
159248116602
22787726723
3957332054
423844574
5(5弱・5強含む)3885弱・5強109
6(6弱・6強含む)596弱・6強16
7673
震度1以上の地震の回数(1950年~2021年)

 

 1950年以降に観測された震度1以上の地震はおよそ9万9500回でした。

 現在の観測点が一通り揃っている2012年から2021年の間を見てみると、10年でおよそ2万6100回、年平均2600回の地震を観測したようです。1日7回ということになりますね。結構な回数です。ちなみに中央値はおよそ2200です。

 一番多かったのは2000年で1万3000回近く地震が起きたようです。この年には鳥取県西部と三宅島・新島・神津島近海で大きな地震があったのでその余震でしょうか?記録では鳥取県の地震は最大震度6強、三宅島・新島・神津島近海の地震は最大震度6弱が2回起きたそうです。

震度5以上の地震の回数(1950年~2021年)

 

 

世界の地震

世界のマグニチュード5以上の地震(1950年~2022年8月)

 

1970年~2021年に観測したマグニチュード5以上の地震
マグニチュード回数
5~5.974635
6~6.96573
7~7.9676
8~8.941
9~2

 こちらはアメリカ地質調査所から、1970年~2022年8月に観測された世界のマグニチュード5以上の地震です。中国、インドネシア、チリ、イタリアこの辺りは割とニュースでも見かけますね。ちなみに黄色は核爆発です。

 1970年から2021年の間に観測されたマグニチュード5以上の地震はおよそ8万2000回、年間およそ1600回、1日5回くらいですね。

 1970年以降に起きたマグニチュード9以上の地震は2004年のスマトラ島沖地震と2011年の東北地震の2回。

 1970年より前だと、1952年にカムチャツカ半島沖で、1960年にチリで、1964年にアメリカでマグニチュード9以上の地震が起きています。

世界のマグニチュード5以上の地震(1950年~2022年8月)

 

 シンボルの大きさを合わせるとこんな感じ。こちらもやっぱり海のど真ん中の地震の観測はまだ不十分なのかな?

世界のマグニチュード5以上の地震(1950年~2022年8月)

 

 1974年頃に観測技術の刷新でもあったのでしょうか?数が4倍くらいになってますね。

まとめ

  • 日本では1日7回ペースで地震が起きている
  • 日本で震度1以上の地震が一番多かったのは2000年
  • 世界ではマグニチュード5以上の地震が1日平均5回くらい起きている

参考

  • 気象庁
  • 気象庁 震度の活用と震度階級の変遷等に関する参考資料
  • 国土地理院電子地形Vector Map Level 0
  • Shoreline data is derived from: United States. National Imagery and Mapping Agency. "Vector Map Level 0 (VMAP0)." Bethesda, MD: Denver, CO: The Agency; USGS Information Services, 1997
  • USGS Search Earthquake Catalog
ツール集