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お酒の生産量・販売量の推移

酒の豆知識

 お酒とは、アルコール度数が1%以上の飲み物のこと。

 アルコール度数とは酒に含まれているアルコールの割合だが、より正確に言うと、15℃の時に含まれるエチルアルコールの割合のことを言う。

 アルコール度数にはパーセント表示のものと度数表示のものがあるが、どちらも意味は同じ。

 清酒とは、米・米こうじ及び水を原料として発酵させてこした酒(アルコール分22度未満)、または、米・米こうじ・水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させてこした酒(アルコール分22度未満)のことで、本醸造酒・純米酒・吟醸酒などに分けられる。

酒税法において酒類とは、アルコール分1度以上の飲料(飲用に供し得る程度まで水等を混和してそのアルコール分を薄めて1度以上の飲料とすることができるものや水等で溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含みます。)をいいます。  ただし、アルコール事業法の適用を受けるもの(同法の規定する特定アルコールを精製し又はアルコール分を90度未満に薄めたもので、明らかに飲用以外の用途に供されると認められるものを含みます。)や医薬品医療機器等法の規定により製造(輸入販売を含みます。)の許可を受けたアルコール含有医薬品・医薬部外品などは酒税法上の酒類から除かれます。

販売量の推移

販売数量の推移

お酒の生産量の推移

 お酒の販売量の推移です。1990年代半ばにピークを迎えて以降は右肩下がり。当時700万キロリットルにも届いていたビールはずっと下がり続け、2018年時点では239万リットルになってしまいました。その代わりに最近はリキュールが伸びていて、2018年時点で229万リットルになっているそうです。リキュールとは、「酒類と糖類その他の物品(酒類を含む)を原料とした酒類でエキス分が2%以上のもの」であるとちゃんと酒税法で決まっていて、チューハイやサワーなどがここに含まれます。

お酒の輸入量の推移

お酒の輸入量の推移

 酒類課税数量の推移(税関分)、つまりお酒の輸入のグラフです。1980年代の後半から特にビールと果実酒、つまりワインが大きく伸びているようです。特にビールは何の冗談かな?と言いたくなるような極端なグラフを描いてくれています。この頃は円高やら法改正による規制緩和やらがあったんだとか。そして一時は輸入ビールが国産ビールよりも安くなっていた時期もあったんだそうですよ?

 ここ最近は以前と比べるとリキュールやワインを中心に輸入量が増えてるんですね。まぁ増えていると言っても国内販売量全体の10分の1にも届かない程度なわけですが…

 ちなみに清酒はほぼ0です。四捨五入するとずーっと0になるくらい0です。

業態別販売数量

業態別販売数量の推移

平成29年度の酒の業態別販売数量の推移

 やっぱり個人商店のようなところはどんどん減っていってるんですね。そこを奪い取っていくような感じでスーパーマーケットが増えていってます。コンビニは増えてないんですね意外です。

平成29年度の酒の販売数量の割合

 円グラフで見てみるとこんなもの。スーパーマーケットが3割強、コンビニ・一般酒販店・ホームセンター・ドラッグストア・量販店・業務用が全て似たような割合。コンビニはあんなに多いのに伸び悩んでいるんですね。

清酒の統計

清酒の課税移出量の推移

清酒タイプ別課税移出数量の推移(国税局分)

 清酒タイプ別課税移出数量の推移です。うーん日本酒離れ。もうずっと下に下にな感じです。特に紙パックのような普通酒の減り具合はすさまじいですね。

特定名称の清酒タイプ別課税移出数量の推移(国税局分)

 普通酒を除いたお高いお酒のグラフ。こちらもなかなかの減り具合ですが、それでも普通酒よりはだいぶマシかなと。

 本醸造酒だけが大きく減っていて他は微増です。

まとめ

  • お酒の販売量は1990年代後半までは上がり続けていたが、それ以降はずっと下がり続けている。特にビールは、ここ20数年で3分の1近くにまで落ち込んだが、その代わりにリキュールの消費量が大きく増えている。
  • お酒の輸入量は、リキュールとワインが増えている。ビールは1990年代後半に大きく増えたものの、一過性のブームのようにあっという間に下火となってしまった。
  • 業態別販売数量:個人経営のような一般酒販店は毎年減り続け、25年前の6分の1程度にまでなっている。減った分はスーパーマーケットやドラッグストアが占めるようになった。

注釈

  • 国税庁「清酒製造業の概況」「酒のしおり」から
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