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日本の川の勾配

豆知識

河床勾配

 川の流れる方向の川底の傾きを河床勾配(かしょうこうばい)という。河床勾配は1m高さが上がるために必要な距離で表し、河床勾配I=1/100なら、100m川を遡ると1m高さが高くなるという意味になる。

 日本は国土のおよそ75%を山地が占めており、源流のある山から河口までの距離が短い。そのため日本の川はほとんどが急勾配河川になっている。

日本三大急流

 富士川・球磨川・最上川の総称。ただし、これら3河川よりも富山県を流れる常願寺川の方が勾配がきつくて急流だったりする。

流域とは

 川に流れ込む水が集まる範囲のこと。流域内に降った雨や雪などが地中や地上を通って集まって川となっている。

河川と水系の違い

水系

 水系とは、同じ流域内にある河川(本川・支川・派川)及び関連する湖沼の総称のこと。普通は本川と同じ名前で「信濃川水系」「利根川水系」などと名付けられているが、渡川水系(本流を渡川から四万十川に改名)などのような例外もある。川の長さと言えば、水系の中で最も長い一本の水の流れの長さのことを指す。

河川

 河川は大きく一級河川・二級河川・準用河川・普通河川に分けられている。2017年時点では、一級河川の数は14065本、二級河川は7081本、準用河川は14332本が指定されている。「川」と言えば一般的には一級河川・二級河川・準用河川のことを指すため、日本にある川の数は35478本ということになる。

日本の急勾配河川いろいろ

日本の川の勾配

 ※たまにグラフがガタボコしてるのは大抵ダムのせい。

 ※グラフは大して正確じゃないから間違ってるかもしれない。

常願寺川

 富山県と岐阜県の県境にある北ノ俣岳を源流とする川。最上流では真川と呼ばれており、途中で湯川と合流して常願寺川になる。富山県を縦断して富山湾に注がれている。日本有数の急勾配な川として知られており、河床勾配は山地部で約1/30、扇状地部で約1/100(信濃川は1/5000~1/15000程度)にもなる。流域は、山地等が約90%、水田や畑地等の農地が約6%、宅地等の市街地が約4%となっている。上流域は急峻な地形で、流域の約73%が標高1000m以上の高地になっている。

 全長は56kmで一級水系の中ではかなり短い。

富士川

 一級水系・富士川の本流で、日本三大急流の1つ。源流は、山梨県と長野県の県境にある鋸岳にある。山間部を抜けた後、山梨県甲府盆地を南に流れ、盆地を抜けるあたりで笛吹川と合流し、更に南に流れて最後は静岡県の駿河湾に注がれている。上流では釜無川と呼ばれており、笛吹川との合流点より下流では富士川と呼ばれている。

 全長は128km、流域面積は3990km2。その流域は長野県・山梨県・静岡県のにまたがり、山林が68%、水田及び果樹園等の農地が27%、市街地が5%となっている。

球磨川(くまがわ)

 日本三大急流の1つ。熊本県東部にある球磨郡水上村の銚子笠を源流とし、人吉・球磨盆地をほぼ西に向かって貫流したあと、北に向きを変えて八代平野に出て最後は八代海に注いでいる。流域は熊本県南部を中心に宮崎県と鹿児島県にも一部及んでおり、森林地域が約84%、耕地が約7%、宅地その他が約9%となっている。

最上川

 日本三大急流の1つ。山形県と福島県の県境にある西吾妻山に源流があり、内陸地方の米沢、山形の各盆地を北上し、新庄市付近で流向を西に変え、庄内平野を経て、最後は酒田市で日本海に注いでいる。幹川流路延長229km、流域面積7040km2の一級河川。芭蕉の句「五月雨をあつめて早し最上川」で有名な川。

まとめ

  • 河床勾配:川の流れる方向の川底の傾きのこと。川の高さ11m上がるために必要な距離で表す。
  • 日本三大急流:富士川・球磨川・最上川 でも常願寺川の方が急流!

注釈

  • 国土交通省より
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